月の導き、星の瞬き。

「綺羅良さん、最近元気が無いようですが…。
　大丈夫ですか？」


「みぃ…」



「思うのですが、綺羅良さんは意外に溜め込むタイプではないのでしょうか？
　たまには吐き出すのも大切ですよ？」

「ありがとうなの。でも、綺羅良、もう、大丈夫なの…」
「本当ですか？それなら良いのですが…もし何かあったら言って下さいね・・・」

新月と太陽の導き。

「…。」



「ルシフェル、どうかしたのか？」



「何でもありません。」



「そうか？悩んでいるように見えるが…」



「…。もし悩みがあるとしても貴方には関係ありません。」



「確かにその通りだな。しかし溜めこむのは良くはない
　話してみてはどうだ？」


「……。それは義理の兄として義務で言っているのですか？」



「いや、そうではない。俺は龍崎拓斗として君のことが心配なだけだ」



「・・・。」



「俺のことを義理の兄して見てくれなくても構わない。そのことで悩ませていたんだったらごめんな・・・」


「……。」



「では改めて。俺は龍崎拓斗。ルシフェルとは仲良くしたいと思ってる。
これからよろしくな」


「…。」

ある日の出来事。

『認めません…』
『Σちょっと待て！話せば分k…(ry』



『拓斗お兄ちゃん…？ルシフェルちゃん？』



『綺羅良、大丈夫だからあっちに行ってなさい』



『…。（急いで長剣をしまう）』



『みぃ・・・分かったの・・・（その場を去る）』



（綺羅良の姿が見えなくなったことを確認）



『ルシフェル、認めたくない気持ちは分からなくはないが…』



『今更そのようなことを言われても認められるはずがありません。
私はずっと一人で生きてきました』


『しかし、これは背後の決めたこと…そう俺に言われても・・・』



『背後の考えは安易過ぎます。義兄妹などと言われても…（溜息）』



（背後に義兄妹と言われただけでもこの状況…。本当のことをルシフェルが知ったら…）

8月16日

綺羅良、調子の方はどうだ？



みぃ…



（確かに休養しろとは言ったが、怠け癖がついたか!?）
綺羅良、夏休みは何処にも行かなくて良いのか？


みぃ！夏休み！



ゆっくり休むのも良いがたまには外で遊んで来たらどうだ？



みぃ…
分かったの。綺羅良、お外で遊んで来るの！


思いっきり遊んで来い
無理はするなよ


みぃ！



（とは言ってみたものの…大丈夫なのだろうか…しかし、このままの自宅療養を続ける訳にもいかないしな…）



拓斗お兄ちゃん、どうかしたの？


いや、何でもない
気にするな
楽しんで来いよ